キッチンの必需品、レンジフード(換気扇)。ガスコンロの上には必ず設置されていますよね。レンジフードにも寿命があり、約10年といわれています。
レンジフード交換の目安や費用、最新事情などをまとめてご紹介します。
レンジフードの耐用年数は10年
レンジフードは、調理時にコンロから立ち上る臭いや油分、煙、水蒸気などを排気するためのファン(換気扇)と、これらを効率よく集め壁や天井を汚れから守るためのフードからできています。現在ではこの両者が一体となっているのが主流です。
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ビルトインコンロの寿命は約10年!修理、交換の見極め方
ビルトインコンロ(ガスコンロ)の寿命は約10年。いつもと違うと思ったら経年劣化による故障のサインかもしれません。交換のタイミングを見極めるコツ、経年劣化したコンロを使い続けることによる危険も解説します。
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「レンジフード交換はコンロと同時がおすすめな理由」を先に見る>
約10年といわれるレンジフードの耐用年数。メーカーや使用頻度、メンテナンス(お手入れ)状況で異なりますが、設置後7年から8年ほどで不具合が生じてくることが多いです。原因は、ファンを動かすモーターの経年劣化によるもの。10年を超えて使用されている場合には、そろそろ交換の時期と言えるでしょう。
レンジフード(換気扇)は平成21年に経済産業省が設けた「長期使用製品安全表示制度」の対象製品です。
「長期使用製品安全表示制度」は、経年劣化による事故が多い製品を対象に、標準使用期間や注意事項の表示を義務付けるもの。ご自宅で使用中のレンジフードの耐用年数を知りたい場合は、取扱説明書の「長期使用製品安全表示制度に基づく本体表示について」で確認できます。
レンジフードの故障?交換のサイン?
レンジフードのちょっとした不具合などは、実は交換のサインかもしれません。以下のような症状はありませんか?
ファンの音が大きくなった、異音がする
ファンを回すモーターは消耗品なので、経年劣化は避けられません。ガタガタと振動する場合も、部品の劣化が考えられます。キッチンに立っている時、家族との会話が聞き取りにくいというほどに音が大きくなった場合には、交換を考えましょう。
ファンの回転が遅くなった
油汚れがたまっているか、モーターが消耗している可能性があります。
油汚れが原因の場合は掃除で改善できるかもしれませんが、モーターが消耗しているならば交換したほうがよいでしょう。
調理後のにおいがなかなか消えない
調理後のにおいが、従来に比べて消えるのが遅くなってきたな…と感じたら、換気力・吸引力が落ちてきたと考えられます。フィルターの掃除で改善しない場合は、モーターが劣化している可能性があります。
レンジフード本体だけでなく、周辺の壁や天井まで油汚れでベタベタしてきた場合も、換気力・吸引力の低下が考えられます。
レンジフード、寿命を超えて使い続けると?
前述したような症状が出ているレンジフードを使い続けるとどうなるでしょうか。
レンジフード本体から発火して火災が起こる可能性があります。また換気力低下により換気が不十分だと、不完全燃焼の原因となり、一酸化炭素中毒を引き起こす恐れもあります。
ですので「まだ大丈夫」と見過ごさず、早めに交換することをおすすめします。
レンジフードの交換費用は?
レンジフードの交換費用ですが、くつろぎホームの場合、レンジフード本体+工事費で69,375円~(税込76,375円~)です。※金額は2022年6月時点。現在ご使用中のレンジフードのファンの形状などにより工事費が変わります。
レンジフード交換はコンロと同時がおすすめな理由
レンジフードの寿命とガスコンロの寿命はどちらも10年。戸建ての新築時やマンション購入時、キッチンリフォームなどで同時に設置しているケースが多いのではないでしょうか。なので、10年を目安に一緒に交換すると、メリットも多いです。
新しいガスコンロと相性の良いレンジフードを選べる!
新しく交換するガスコンロの性能に合わせて、最適なレンジフードを組み合わせることができます。
ガスコンロとレンジフードのデザインを統一できる!
ガスコンロもしくはレンジフードを単体で交換しようとすると、デザインのばらつきは避けられません。色合い程度でしたら合わせることも可能ですが、同時に交換すれば、質感や雰囲気といった全体的な統一を図ることも可能です。
施工がスムーズで金額の面でもメリットあり
ガスコンロとレンジフードの交換を一緒に依頼すると、効率よくスムーズに施工ができるため、業者によっては工事費がお得になることもあります。
最新のレンジフードは?
レンジフードで最も頭を悩ませることと言えば、やはりお掃除ですね。油のベタベタ汚れはなかなか手ごわいものです。
しかし、最新のレンジフードはお手入れがしやすい設計になっています。
- ・ボタンを押すだけでファンを簡単に取り外すことができる
- ・油汚れが付きにくく、付いても落としやすいコーティングがされていたり、形状になっている
- ・フィルターが小型でフラットな形状なので汚れを拭き取りやすい。中にはフィルターレスタイプもある
- ・自動お掃除機能が付いているタイプもある
最新のレンジフードには便利な機能がたくさんあり、油汚れ対策も進化していますよ。ご自身のライフスタイルに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
ガスコンロとの動作連動
コンロの点火や消火と連動して自動で換気、停止してくれます。消し忘れの心配もありません。
省エネ機能
省エネ機能が満載なのも、家計にうれしいですね。
- ・長寿命で消費電力が少ないLED照明
- ・センサーが油煙の量を感知して自動で換気風量を抑制してくれる機能
- ・時間の経過によって自動停止してくれるタイマー機能
このような機能で、できるだけ使用電気量を抑える仕組みになっています。
油汚れ対策で掃除が楽に
お手入れがしやすい設計になっているだけでなく、気になる油汚れ対策もバッチリです。
レンジフード内部に油が侵入するのを防いでくれたり、水に浸すと油が浮いてくる親水性塗装が施されていたり、汚れが付きにくいオイルガード塗装が施されていたりと、油汚れに対する工夫がされています。
レンジフード交換前にココをチェック
実際に「レンジフードを交換しよう!」となったら、工事業者に連絡する前に以下の内容を確認しておくと、スムーズに進められます。
コメント)キッチンの状況によっては設置が難しい機種もありますので、事前に確認しておくと相談しやすいですよ。
サイズを確認しよう!
消防法によって、加熱器具の幅に対するレンジフードの幅と設置の高さが決められています。
レンジフードの幅には60cm、75cm、90cmの3種類が、高さには50cm、60cm、70cmの3種類がありますので、現在お使いのレンジフードのサイズを把握しておきましょう。
キッチンの形状を確認しよう!
コンロがどの場所にあるかによっても、取り付けられるレンジフードのタイプが変わってきます。
クローズドキッチンやオープンキッチンの場合には、レンジフードを壁面に設置するタイプになります。
対面キッチンの場合、横壁面に設置するサイドタイプになります。アイランドキッチンの場合には、天井に設置するタイプになります。
ファンとカバーのタイプを確認しよう!
レンジフードのファンには、プロペラファンとシロッコファンの2種類の形状があります。
プロペラファンはその名の通り、扇風機の羽根のような形状をしています。
シロッコファンは円筒形のドラムの中に幅の狭い羽根が数十枚付いているものです。使用されている割合が多いのは、シロッコファンです。
ターボ・ファンはシロッコファンよりも浅いドラムに幅の広い羽根が数枚付いているタイプのファンです。従来に比べ音は大きめですが、効率よく換気ができるので使用時間も短くて済みます。
まとめ
レンジフードの寿命は約10年。寿命を過ぎて劣化したレンジフードを使っていると、火災などが起こる可能性もあります。イマドキのレンジフードにはお手入れのしやすい工夫や便利な機能があるので、故障して止まってしまう前に交換しても、十分すぎるメリットがあるのです。またレンジフードと同じ約10年が寿命とされるガスコンロと一緒に交換することで、工事費がお得になるなどメリットも多いです。一緒に交換されることもご検討されてみてはいかがでしょうか。